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16日の九州北部は気温が上昇し、福岡市など各地で、ことし初めて30℃を超える真夏日となりました。専門家は、5月でも熱中症に警戒するよう呼びかけています。

■阿部キャスター
「太宰府市に来ています。午後1時前ですが、半袖の人が多いです。暑いからか、皆さん日陰を歩いています。手元の温度計は、32℃を示しています。」

16日、福岡県太宰府市の太宰府天満宮の参道は、多くの観光客でにぎわっていました。

■訪れた親子
「(Q.何味?)ブルーハワイ。おいしい」
「ことし初めて食べました。きょう暑いからおいしいね。(Q.なぜかき氷を?)暑くて、梅ヶ枝餅を食べたあとに、(子どもが)『冷たいもの食べたい』と言ったので。」

かき氷店では、16日午前中だけで、通常の倍の約50個が売れました。

太宰府名物・梅ヶ枝餅の店で、暑さの影響について聞きました。

■『天満屋』店主・鬼木剛さん
「気温が上がると、なかなか売れなくなります。暑い時は、餅は買っていただけない。」

気温が25℃を超えると、売り上げが落ちるということですが、それでも梅ヶ枝餅を買い求める観光客の姿が見られました。

■埼玉からの観光客
「あちち、あちち。暑い時に熱いものがおいしい。」

■中村キャスター
「午後1時半の糸島市です。雲一つない青空が広がっていて、強い日ざし照りつけています。風がないと蒸し暑いです。」

福岡管区気象台によりますと、16日の九州北部は高気圧に覆われ、福岡県内各地の最高気温は、太宰府市で31.5℃、福岡市で30.7℃、糸島市で30.6℃など、30℃を超える真夏日を記録しました。福岡県内11地点でことしの最高気温を更新し、7月並みの暑さとなりました。

こうした中、福岡市博多区の住吉神社では、夏の間だけ味わうことができる『博多水無月』が奉納されました。みずみずしい見た目と、つるりとした食感が特徴です。

夏の健康を祈るお菓子として、ことしは小豆や抹茶の他に、白桃と白あんで桃のジューシーさを表現したものや、牛乳ベースの寒天の中に『博多水無月』がごろごろと詰まった変わり種も登場しています。

■福岡市和菓子組合・松本弘樹理事長(62)
「暑ければ暑いほど、のどごしがいいものを皆さん食べたくなると思います。(博多水無月を)エネルギーとして、夏を乗り切ってもらえたらと思います。」

『博多水無月』の販売は、5月16日から7月31日までです。福岡市を中心とした19の和菓子店のほか、百貨店でも販売されます。

気温が上昇するこの時期、特に気をつけたいのが熱中症です。総務省消防庁によりますと、去年は5月だけで、全国で2668人が救急搬送され、4人が死亡しました。

命の危険が及ぶこともある熱中症について、医師は警戒するよう呼びかけています。

■梶山医院・梶山渉院長
「涼しい日が続いた後に急に暑い日が来ると、体も十分慣れないし、その他の準備なども不十分な状態だと、熱中症になりやすいと思います。」

暑さに慣れていないこの時期、適度な運動をしておくことが、熱中症対策に有効だということです。

■梶山院長
「体の中からの熱を使って、暑い状態にだんだん慣れていくということはいいと思います。汗を出すということにも役立ちますし、うまく汗が出るようになるのでは。歩くでも走るでも泳ぐでもいいし、苦にならない、楽しくできる運動がいいと思います。週2回程度は必要だと思います。」

熱中症に特に注意が必要なのが、高齢者や子どもです。

■梶山院長
「ご年配の人は自律神経の作用も十分行えなくなり、水分が足りない状態や体温が変化する状態に気づきにくい。お子さんは体表面積も大きいし、発汗がその分大きい。水分は足りなくなりやすい。」

5月11日、熊本市の中学校で、運動場で体育祭の練習をしていた生徒7人が熱中症とみられる症状で病院に搬送されました。

■梶山院長
「風があたると(汗が)どんどん蒸発して、より体温が下がりやすいので、休む時に外だと風通しのいい木陰とかもいいと思います。十分な水分摂取を、周囲が心がけてあげることが必要。」

17日も内陸部を中心に30度を超える真夏日が予想されていて、熱中症への警戒が必要です。

福岡市消防局によりますと、熱中症が疑われる通報が16日は3件あるということです。(午後5時時点)

総務省消防庁によりますと、去年5月の1か月間に全国で熱中症で搬送された2668人のうち、約3割にあたる784人が住居から搬送されていました。梶山医院の梶山院長は、「家の中でも熱中症に注意が必要」と呼びかけています。

家の中で熱中症にならないための注意点を環境省が呼びかけています。部屋の温度は28℃を目安にして、エアコンを使って適切な温度を保つことが大切です。特に高齢者は暑さを感じにくいため、感覚で判断せずに温度計で確認してください。寝るときのエアコンのタイマーは、少なくとも3時間から4時間に設定することがオススメです。夜の間はエアコンが切れたあと室温が非常に高くなってしまうことがあるためです。また、窓から入り込む日差しや照り返しは、すだれや緑のカーテンを使い部屋の外側で遮断すると室温の上昇を抑えるのに効果的だということです。

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