大学芋

大学芋

大学芋, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=260652 / CC BY SA 3.0

#和菓子
#点心
#芋料理
#揚げ菓子
大学芋

大学芋(だいがくいも)は、油で揚げたサツマイモに糖蜜を絡めた菓子、あるいは料理である。

家庭でも簡単に作ることができ、栄養価も高く、甘さと食べ応えがあることから、おやつとしての人気が高い。主に、関東地方など東日本でよく食べられている。食用サツマイモの生産量が日本一の茨城県などでは、ごはんのおかずの一品として大学芋を食べることもある。

大学芋という名は、大正から昭和にかけて、東京の神田近辺(学生街)で大学生が好んで食べていたため、ついたといわれる。また、昭和初期に帝国大学の学生が学費を捻出するためにこれを作って売ったのが名前の由来だという説もあるが、大学芋のメーカーである台東氷業(東京都台東区雷門)の話では、帝国大学の赤門の前に三河屋というふかしいも屋があり、大正初期に蜜にからめた芋を売ったのが大学生の間で人気を呼びこの名がついたという。三河屋は、1940年(昭和15年)まで門前で営業していた。また、早稲田大学のある高田馬場周辺が発祥であるともされる。

なお、1898年(明治31年)に平出鏗二郎が書いた『東京風俗志』では、東京の焼き藷の売り方として「丸焼・切焼・胡麻塩焼の類あれども、京阪に見るが如く輪切にして焼き、醤油を塗れるものなし。近時京都焼きと称して、間々これを学ぶものあれども、多く行われず。」と記しており、明治時代にサツマイモにゴマを合わせることは一般的であったことと、焼き藷屋が味付けをすることが始まっていたことが知れる。

作り方はおよそ以下の通り。
サツマイモは、揚げる前に水に漬けて灰汁抜きをしておくとおいしく仕上がる。ただし、灰汁抜きの後よく水を切ってから油に入れないと、油が跳ねて危険である。中心まで火が通るように160度程度の中~低温の油でじっくりと揚げる。

砂糖と水は、少し糸を引くくらいの粘り気が出るまで煮詰める。水飴や蜂蜜を加えて作ることもある。三温糖を使うと味にコクがでる。また、少量の醤油を入れたり、酢を入れるというレシピもある。酢を入れると、飴の切れがよくなり、仕上げやすくなる。揚げたサツマイモは冷める前に蜜をからめる。

大学芋とは似ているが異なる料理や菓子がある。

中国には、華北を中心に、サツマイモの飴がけである「拔絲白薯」(バースーバイシュー、básī báishǔ。北京)、「拔絲紅薯」(バースーホンシュー、básī hóngshǔ。洛陽、太原など)、「拔絲地瓜」(バースーディーグワ、básī dìguā。ハルビン、済南、台湾など)がある。「拔絲」は外科手術の抜糸ではなく、「糸を引く」という意味で、飴がけ技法を表しており、後ろの語の違いはいずれもサツマイモを表す各地の呼び方の違いである。日本の北京料理店などの中華料理店でも食後の点心として提供されている。

大学芋とは、サツマイモを素揚げするところまでは同じだが、仕上げ方法が違う。

まず、ゴマを振ることは少なく、例外的に台湾などで白ゴマを振る例がある程度。

また、全般にからめる飴の濃度が濃いので、熱いうちにとりわけないと、芋と芋、あるいは、芋と皿がくっついて取り分けられなくなる。このため、作りたての熱い内に供すことが必要で、各自が大皿から取り分け、別途、碗に用意しされた冷水にくぐらせ、冷やし固めながら食べる。作りたてのものを大皿から取り分けるとき、飴が糸を引くので、たいていテーブルに細い飴が散乱する。中国の華北ではサツマイモ以外にも、ヤマイモ、リンゴ、バナナなどの食材で同様のものを作ることも多い。

「拔絲」に使う飴は、「油拔」と「水拔」に大別できる。
「油拔」は、サツマイモなどを揚げるのに使った中華鍋に油を少し残し、砂糖だけを加えて、中火で飴を作る。大量に作る場合に早くできる利点があるが、扱い慣れている人でないと、焦がしたり、うまく素材にからめることができない難点がある。
一方、「水拔」は、中華鍋に少量の水を入れ、砂糖を加えて、弱火でかき混ぜながら徐々に水をとばして行く方法で、徐々に黄金色に変化してゆくので素人にも扱いやすいが、時間は多くかかる。

なお、ヤマイモを使った「拔絲山薬」は1935年(昭和10年)に出版された『支那料理』にも掲載されていて、「水拔」を紹介している。それよりも薄い蜜を使ったヤマイモの天ぷらの蜜がけは、1912年の『実用家庭支那料理法』に「蜜濺山葯」として紹介されており、また、1926年の『最新割烹指導書 後編』には素揚げのヤマイモの飴がけ「山藥糖衣」が紹介されている。

近畿地方では「中華ポテト」と呼ばれる…

【トレンド】カテゴリの最新記事